子どもの習い事の中でも中々一歩が踏み出せなかったり、具体的にどうすれば良いかわからない子どもの英語の習い事。そんな英語と子どもの関わり方を英語講師を13年やってきた私が順を追って解説していきます!
子どもの英語学習のメカニズム
そもそも英語を「学ぶ」という観点が少々ずれてしまっている認識になっている人が日本人の大半になっています。英語は「言語」であり、自身が思っていることや伝えたいことを伝えるためのツールの一つにしかすぎず、そのツールをどう習得するか、どう向き合うかで英語が話せるようになるか否かが変わってきます。
一般的には子どもの頃はなんとなく英会話スクールに通わせたり、ある程度年齢が高くなってくると文法を学び、体系的に英語を学習するのですが、その多くが間違った向き合い方になっています。
英語学習というのはどちらかというと、日々の生活の中でどれだけ英語で言語化をするか。具体的には1日の中で何時間英語で物事を考えたり話したりできるかになってきます。日本人の特徴として、間違ってはいけないという完璧主義の考えがよく出てくるのですが、文法や語順が多少間違っていたとしても目に飛び込んできた光景や聞こえてきて頭の中で想像している映像を英語で少しでも考えることがとても大事になってきます。
例えば女の人が犬と一緒に散歩をしている光景を目にした時に、脳の中では「女の人」「犬」「散歩をしている」というような順でイメージと共に処理を行っています。この時にそれぞれの単語を英語に置き換えて考えられるかが重要になってきます。「Woman」「dog」「walking」この3つの単語が出てきさえすればそれで十分最初のステップはクリアとなるのです。
まず最初にすべき子どもの英語学習方法
まず初めは子どもが何歳であろうと、「英語の音とイメージを結び付けるための環境づくり」が大事になってきます。それはどういうことかというと、我々日本人が、日本語をどう学んだのかを考えてみて下さい。幼い頃に両親や家族の人たちが話しかけてくる言葉と目に見えているイメージを反復して聞くことで、自然と覚えていくのです。お母さんがミルクを持って「〇〇ちゃん、ミルクだよ〜」と日々声をかけてくれる。それによって透明の瓶に入っている白い液体がミルクなのだ。と我々は学んでいるのです。
それと同じようにまずはなんでも良いので、英語の音とイメージが連動しているものを耳に入れることが重要になってきます。お子様が映像には興味を示すのであれば、簡単な英語のアニメなどを見せる。本が好きなお子様であれば英語の絵本を読み聞かせてあげる。日々の中でお子様に話しかける言葉の中に英語を時折織り交ぜる。なんでも良いので英語に日々触れる環境を整えてあげることが一番の英語学習になります。
ポイントとしてはトイレに英語の表を貼っておくなどではなく、必ず音とイメージが連動していることになります。我々も日本語を最初に学んだときは文字からではなく、「音」から学んでいるはずです。言語をしっかりと学ぶにはまずは「音」から。このフレーズはよく耳にするかと思いますが、その真意は音だけではなく、音とイメージがセットになっていることが重要なのです。
子どもの英語学習方法(0歳向け)
それではそれぞれの月齢においておすすめの学習方法を見ていきましょう。
0歳児の頃から子どもの英語学習を始めるのであれば、毎日2時間以上英語の音を聴かせてあげるだけでOKです。というのも0歳児の頃はまだ脳の発達が初期段階になっており、一番発達している器官が「耳」になるからです。耳は唯一赤ちゃんの頃からほぼ100%に近い成熟度の器官になっており、耳からの情報は赤ちゃんにとって大きな情報源となっているのです。できれば起きている時などにわかりやすい赤ちゃん向けの大きな動作をする映像と共に流れる英語音声を流してあげるのがベストになります。そういった映像はYoutubeやNetflixなど様々なプラットフォームでも用意があるのでそちらでも十分かと思います。
子どもの英語学習方法(1歳向け)
1歳になってくるとある程度、喃語や言葉を発する頃になってきます。簡単な意思の疎通も子どもによっては出来始めてくるのでこの頃になったら親御さんとの会話の中で英語を取り入れていきましょう!ここではもちろん日々の英語の音を流すということも前提ではありますが、簡単な単語などで話しかける時などは決まったフレーズの英語で話しかけてあげることで、英語が自然とその子の言語としてインプットされていきます。また、ある程度言葉を発し始めると子どもは親の言う言葉や他の人が言っている言葉を真似する様子がちらほら見れてくるかと思います。それは一定期間以上子どもにインプットされ続けたものが溢れてアウトプットされ始めた現象なのです。
お子様の口から英語がアウトプットされ始めたら大成功です。お子様の口から日々話しかけている英語が出るまでを目標に頑張ってみましょう!
子どもの英語学習方法(2歳児〜向け)
2歳頃になってくるとある程度ひとり遊びや協調遊びなどがみられてくる頃に入ってきます。この段階では、日々の英語の音を流すことはベースに興味関心がある内容を英語に置き換えてあげて下さい。もし車や新幹線などに興味を示す子であれば見せる映像などを英語版の車系アニメを見させてあげるなども有効的ですね。
乗り物系アニメTayo The Little Bus
こちらは新米バスのTayo君が主人公の韓国アニメ。
バス以外にも様々な乗り物が登場し、英語版のアニメがYoutubeではあるのでありがたいですね!
Fire Life Safety with Roy
こちらは消防車などは多く出てくるRoy君とのアニメで、緊急時の対処法などお子様に見せる内容としても勉強になるものでもあるので、とても良い内容になっています!
こうゆう時はどうするべきなのか?などを子どもでもわかりやすくイラストなどで見せてくれながら進むのでありがたいですね!
機関車トーマス
こちらは言わずと知れた機関車トーマス。日本でもトーマスのおもちゃなどは簡単に手に入ったりもするのでお子様の食いつきも良いキャラクターですね!
他にも子ども向けの英語アニメなどをまとめてくれているサイトがあるので、そちらで子どもの英語アニメなどは参考にしてみて下さい!
英語に慣れてきたらすべきこと
お子さまが英語に慣れてきたらどうするべきなのか?英語に慣れてき始めると自然と英語が言葉として出てき始めます。そうなり始めたら次のステップにいきましょう!どうするかというと、今まではインプットに力を注いできたので今度はアウトプットに力を注ぐ番です。
有名どころではフラッシュカードや歌などが挙げられます。フラッシュカードではカードに描かれた絵を見て瞬時にその単語を英語で言うゲームになります。最初は絵に描かれた英語を繰り返し音で聴かせてあげてインプットをして、覚えた音をアウトプットするのです。歌も同じく、聞こえてきた音を真似てアウトプットするのですが、子どもの吸収力はこう言ったところで驚くほど発揮するものです。ぜひ試してみて下さい。
子どもの英語学習で大事なこと
フラッシュカードや歌、アニメなどインプットとアウトプットを繰り返し、アウトプットをし続けるとどうなるか。子どもはアウトプットしたことによって自分の要望が通ったなどの成功体験で多くの喜びを得ます。そのアウトプットした言語が英語であればなおさらです。その成功体験を積み上げていくことが大事なのです。そうすることで子どもは自ら伝えたい内容を英語で伝えようと試行錯誤したり、アニメなどで聞いたフレーズなどを使ってきたり自己成長してどんどん英語を言語として取り込んでくれるのです。
英語を自然と使い始めたら
この段階になってきたら初めて英会話スクールなどを検討しても良い頃かと思います。アウトプットをする子どもに対してもし親御さんが英語で返してあげられるのであればそれでも十分なのですが、同年代の子どもやネイティブの英語と一緒に英語に触れる機会というのは大きな影響にも繋がるので、より英語を楽しめる場所として活用できるでしょう。その段階になる前に英会話スクールなどに通わせてしまうとかえって自信を失ってしまったり「英語は自己表現できなくて嫌な場所」という認識になってしまうとそれを元に戻すのは中々難しいので無闇に通わせるのはむしろ避けるべきかと思います。
以上が、英語講師&保育士の私のアドバイスとなりますので、ぜひ参考にしてみてください!
他の記事では子どもの英語教育についてのおすすめサービス5選なども紹介しているのでそちらもみてみて下さい!
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