子どもの体温って大人と比べて高い?低い?

保育士試験内容

生まれてすぐの乳児の生理機能ってどうなっているか知っていますか?子どもの体温調整ってどうなってるの?水分補給はどのくらいのペースですればいいの?子どもが風邪にかかりやすい時期って何が起きてるの?など様々なハテナが飛び交う最初の頃のお話です。

子どもの体温調整

子どもはどうやって体温調整しているのか、平熱ってどれくらいなんだろう?子供が風邪をひかないように常に暖めておかなきゃ。など、皆さんは子どもの体温事情ご存知ですか?

子どもは成人と比べ、体重あたりの体表面積が広い為、環境温度に左右されやすい傾向があります。新生児は低体温になりやすい為、保温が大切ですが、2ヶ月以降の乳児では、着せすぎによるうつ熱で、体温が上昇することもあります。また、子どもは新陳代謝が盛んで産生熱が多い為、平熱が大人よりも高い場合がほとんどです。

赤ちゃんは、体が冷えやすく温まりやすいため、布団やおくるみなどを使用して温めすぎると、今度は暑くなってしまいます。また、赤ちゃんを温めようとして電気毛布やこたつなどを使用すると、体温が上がりすぎたり低温やけどを引き起こしたりする危険があるため、電気毛布やこたつは使用しないようにしましょう。

東京都福祉保健局「健康・快適居住環境の指針(平成28年度改訂版)」によると、冬の室温は20〜25℃、夏は外気より4~5℃低いぐらいの温度が赤ちゃんにとって過ごしやすい温度とされています。湿度は、50〜60%が目安です。

乳児突然死症候群の危険性

普段の睡眠中の着衣にも注意が必要です。着せすぎが自律神経のアンバランスを来たして、呼吸機能障害を起こし 乳児突然死症候群の発症の誘因になるとされています。

赤ちゃんの暑い・寒いのサインは?

  1. 手足が冷たくなる
    赤ちゃんの手や足が冷たく体は温かい場合は、もしかしたら体温を調節している最中かもしれません。このときに手足を温めすぎると、体温調節がうまくいかず赤ちゃんの体に熱がこもることがあります。
  2. 機嫌が悪くなる
    赤ちゃんは、心地が悪いと泣いたりグズグズと機嫌が悪くなりがちです。手足が冷たくでも言葉では知らせることができないため、赤ちゃんの体に触れて、赤ちゃんの機嫌も観察してあげると良いでしょう。
  3. 寝るときに足を布団から出す
    寝ているときに布団から足が出ていることがありますね。布団が暑くて足を動かして外に出していることも考えられます。でも、まだ自分で体を動かせない赤ちゃんは、たまたま布団から足が出てしまったということもあるので、もう片方の足や両手、体が冷たくないかどうかを確認してみてください。

子どもに必要な水分量ってどのくらい?

子どもにとって水分補給は大人以上に必要なもので、大人の身体の60%が水分なのに対して、生まれたばかりの乳幼児の身体は約70~80%が水分で構成されています。この数値からもわかるように水分が占める子どもへの影響はとても大きいのです。

必要な水分量とは?

必要になってくる水分量はそれぞれの年代によって異なりますが、目安量は以下の通りになります。

年代必要量
乳児150ml / kg/ 日
幼児100ml / kg / 日
学童80ml / kg / 日
成人50ml /kg /日
飲用水だけではなく、食事からの水分量も含まれます。

脱水の症状はどう判断する?

一般的に喉の渇きを感じた時点で既に脱水が起こっていると言われています。そのときには既に体内の2%程度の水分が足りていない状態と言われており、そうなってからの水分補給では既に遅いのです。その為、以下のような症状が見受けられる場合は速やかに水分補給を行いましょう。

  • おしっこの量や回数が少ない
  • 尿の色が濃い
  • 唇や皮膚が乾いている
  • 目が窪んでいる
  • 機嫌が悪い

これらの症状がある場合は、かなりの脱水が進んでいる可能性があるので、速やかに水分補給をしましょう。乳幼児などは特に、喉の渇きを感じにくく、うまく伝えられないことがあるので、周囲の人が注意して見守ってあげましょう。

おすすめの水分補給タイミング

  • 起床時
  • 運動の前と後
  • 食事やおやつの時
  • お風呂に入る前と後
  • 寝る前

子どもが風邪にかかりやすい時期って?

生後6ヶ月頃になると子供が風邪のような症状に見舞われることが多々見受けられますが、それはなぜなのでしょうか?全く心配することはなく、むしろ風邪を引く経験がこの頃の子どもには必要な状態なのです。

受動免疫と能動免疫

生体は体内に病原体や異物が侵入すると、体内にある免疫が病原体などに対して戦ってくれます。しかし、生まれたばかりの乳幼児の免疫はどうなっているのでしょうか?免疫が発達していない新生児では、母親から渡された抗体により、病原体の感染を予防することができます。この他の人が生成した抗体を利用することを受動免疫と言います。しかし、この効果は数ヶ月しか持続はせず、子供が受動免疫が亡くなった後には自分で病原体に感染して抗体を作らなければなりません。この自分でつくる免疫を能動免疫と言い、長期間効果があります。小児が母親からもらった受動免疫がなくなる6ヶ月頃から、自分で作る能動免疫が出来上がる頃までの間、風邪などの感染症にかかりやすいのはこの為なのです。

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